2008年06月10日

サブプライム、まだまだ続く損失計上

 08年6月になるとさすがにサブプライム問題に関する報道もかなり減ってきた。サブプライム問題では「最悪期は脱した」とポールソン米財務長官は見ているようだが、とんでもない。関連損失はまだまだ拡大している。

 米大手証券のリーマン・ブラザーズは9日に3〜5月期の決算を発表。これによると約28億ドル(2,900億円強)の赤字になるという。あわせて60億ドル(6,300億円)の緊急増資を実施するとのこと。
 やはり差し押さえや住宅担保ローンの延滞率が上昇しており、証券化商品の評価損が次々と発生。これら追加損失の計上で上場以来初めての最終赤字に転落したもの。

 米金融機関の混乱が終息に向わない限り、米景気への懸念は強まるばかりである。

posted by サブプライム at 09:45| サブプライムローンによる損失額 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月09日

米失業率上昇、08年5月の雇用統計

 08年5月の失業率は5.5%と前月比で0.5%上昇。これは米労働省が6月6日に発表した5月の雇用統計によるもの。
 非農業部門の雇用者数は49,000人減少でこれは5ヶ月連続のマイナス。もっとも市場予測では6万人減であった。 しかし、雇用情勢の悪化は深刻なものであり米経済の低迷はさらに続く。

 失業率の内訳では成人男性では0.3ポイント、成人女性では0.5ポイントの上昇であったが、十代の若者に限っては3.3ポイントの大幅上昇であり、人種別では黒人・アフリカ系が1.1ポイント上昇しており米社会の弱者に雇用削減の影響が強く出ている。
 雇用減少の主たる原因を見ると6ヶ月連続のマイナスとなる小売・サービス業の不振が大きい。さらにガソリン高の直撃を受けたガソリンスタンドや自動車のディーラーなどの従業員リストラが顕著だ。さらにGMでは北米など4工場を休止すると発表、自動車業界の失業者が今後増大しかねない。金融業界もウォール街での追加リストラの話が絶えないという。原油急騰で航空各社も大幅なリストラに踏み込む。

 なかなか明るい材料が出てこない。景気低迷が長引く懸念は強まるばかりだ。

タグ:米労働省
posted by サブプライム at 07:33| サブプライム問題今後の見通し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月08日

08年OECDのGDP伸び率予測は1.8%に下方修正

 
 サブプライムローン問題という超大型台風で引っ掻き回された世界経済。景気減速とインフレ同時進行かと見られる中で世界経済はどのような成長になるかと気懸かりである。

 08年6月4日、経済協力開発機構(OECD)は世界経済見通しを公表した。これによると日米欧など加盟30カ国の実質経済成長率を1.8%とした。昨年12月に発表した予測値は2.3%であったのを大きく下方修正したことになる。

 わが国についてみてみると08年は当初の1.6%がわずかだが1.7%上方修正されているものの、09年の見通しでは1.5%に抑えられている。
 これは輸出の減速が織り込まれ設備投資が弱含むとの見立てである。 一方で住宅投資の持ち直しや賃金の緩やかな上昇による個人消費の下支えも読み込まれている。
 
 米国のGDP伸び率は08年は2.0%から1.2%への下方修正。09年の予測は1.1%だ。
 ユーロ圏も08年は1.7%であり09年の予測は1.4%と低水準。
 サブプライム問題を発端とする市場混乱はまだ当面、世界経済の足を引張るとの見方だ。
posted by サブプライム at 12:02| サブプライム問題今後の見通し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月07日

サブプライム懸念、またまた持ち上がる

 米連邦準備理事会(FRB)による資金供給策などが功を奏して、金融機関などの資金繰りは改善され、金融市場が落ち着きを捕り物してきたかなと思いきや、再びサブプライムローン問題を受けた損失拡大懸念が強まり、暗雲が漂い始めてきた。

 それはスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が6月2日に発表した金融株指数で鮮明になって来ているからだ。これは米企業主要500社のうち金融企業の株式の動きを指数化したもの。
 すなわち、3月中旬にベアー救済のためJPモルガン・チェースによる買収が決まった翌日は313.62まで下落していたものが、5月2日には370.85まで回復。その後1ヶ月で約12%の下落で327.20の水準にまで低下しているとのことだ。
 これはサブプライム問題の元凶である米住宅市場がいまだ低迷から脱却できていないことと、一部金融機関の経営では証券化商品の厳格な時価評価を見送っているうえに、一般の貸出債権も不良化し始めていることなどがある。
 このような中、S&P社は今後の損失拡大を見込んで大手証券会社、リーマン・ブラザーズメリルリンチモルガン・スタンレー三社の格下げを同日、踏み切った。
 その結果、これらの悪材料でリーマン株が8%と大幅下落、金融株に対する不安心理が高まりだした。

 一方で、リーマン・ブラザーズは30〜40億ドル(約3,100〜4,200億円)の大型増資を検討しているという。


posted by サブプライム at 09:48| サブプライムローンの破綻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月06日

FRB、ドル防衛の意思ちらつかせる

 07年サブプライムローン問題で大揺れの市場対策として数次に渡る急激な利下げを続けてきた、バーナンキ議長率いる米連邦準備理事会(FRB)。この結果、めちゃくちゃな原油高やドル安に見舞われてインフレ懸念が相当に高まってきた。
 
 08年6月3日、バーナンキ議長は講演でドル安を懸念してか「輸入物価や消費者物価の歓迎できない上昇」だと踏み込み、ドル防衛の意思をちらつかせた。
 相変わらず、米国経済はぐらついている。実質国内総生産(GDP)は今年1〜3月期まで2四半期連続で1%にも届いていない。本年後半からの回復シナリオも弱まりそうだ。
 金融機関では証券会社の格下げトップの退任、中小金融機関で続発する破綻などまだまだ波乱含みだ。

 しかし、適度な成長と物価の安定を期して現状の金融政策をじっと我慢して遂行せざるを獲ないところにFRBの苦悩がある。諸物価高騰で国民の生活不安が増す中、さらなる物価上昇に繋がりかねない利下げはもうこれ以上できないところにきている。

posted by サブプライム at 11:49| サブプライム問題今後の見通し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月05日

サブプライム関連、国内金融機関総損失額が

 サブプライムローン関連の損失額はそろそろ出尽くしたのであろうか?
 2008年3月末の国内金融機関で関連損失を計上したのは約50社。その総額は1兆9千億円超に達するといわれる。最近の証券化商品の価格はそれほど下落しておらず、今後の追加損失は限定的と見られている。

 上記損失の内容はサブプライムローンを直接の裏付けとする商品や同ローンで市場が混乱して価格が下がった証券化商品などの損失である。
 国内主要銀行8行で1兆円を上回り、特にみずほフィナンシャルグループでは6,450億円の損失を計上している。一方、野村ホールディングスは2,600億円を計上、保険業界で3,000億円、地方銀行や信用金庫で600億円弱となる。

 サブプライムローン問題はいくら終息に向かったとしても、膨大な損害を被ったあおりであちこちで死屍累々の光景が見られる。もう既に世界全体では景気減速による重篤な症状が横溢している。果たして重病人は何時回復できるのか。

posted by サブプライム at 09:00| サブプライムローンによる損失額 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月04日

サブプライム禍でビジネスチャンス

 サブプライム禍で手痛いダメージを食らった欧州の産業界。こんな中、経営不振に陥り青息吐息の企業を対象とした企業再生ファンドを設立して投資収益を目指す事業に野村ホールディングスが乗り出す。

 野村ホールディングスは総額21億ユーロ(約3,400億円)の企業再生ファンドを設立する。
 日本のバブル崩壊の際、欧米のファンド(ハゲタカとかいわれていた様だが)が経営破綻企業に投融資し、再生を果たしたあとにこれを売却して収益を得るビジネスが数多く見られた。
 今回の野村のファンドでは野村グループが全体の25%を、残りを欧州、中東、日本の投資家から各1/3ずつ調達する。
 投資対象は経営不振企業が発行する株式や証券化商品、劣後ローンなどで、これらは世界的な信用収縮のなか、実勢以上に値下がりしているのが現状。さらに企業の資金繰りも悪化している。野村はファンドを通じて企業に資金を供給。企業が再生でき、証券化商品の市場価格が落ち着きを取り戻せればファンドを売却して利益を確保する。

 野村の日本での足利銀行再生で得たノウハウを欧州での企業再生ビジネスとして展開出来るか注目されるところです。

posted by サブプライム at 09:13| サブプライムローン問題による影響 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月03日

米企業倒産件数、前比48%増(1〜4月)

 米民間調査会社によると08年1月〜4月の企業倒産件数は前年同月比48%増18,328件になるとのこと。金融市場の混乱は小康状態であるが内需型の企業、特にレジャーや小売業に大きな倒産が目立つ。

 カジノ大手のトロピカーナ・エンターティメントは5月5日に負債総額約33億ドル(約3,500億円)で破産申請。 ラスベガスなど11ヶ所でカジノやホテルを経営するものの景気低迷で経営難に陥ったもの。全米で今年度最大の倒産となった。
 原油高騰の影響でアロハ航空ATA航空フロンティア航空など格安航空会社も相次いで破産法11条を申請した。
 家庭用品チェーン大手のリネンズン・シングスは約14億ドルの負債で破産法11条を申請するも、GEキャピタルが再建の可能性を期して7億ドルのつなぎ融資を決めたもよう。

 資金調達面では最悪期が過ぎたのかなの状況になってきたものの、サブプライムローン問題が主役として捉えられていた経済危機も、むしろ原油高による燃料費高騰に伴なう経営環境悪化によるダメージの方が深刻化してきている。

posted by サブプライム at 21:11| サブプライムローンの破綻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月02日

三井生命、サブプライム損失200億円

 三井生命保険の2008年3月期決算では2期ぶりに数十億円の赤字になったようだ。同社の最終赤字は06年3月期以来で2期ぶりとなる。07年は258億円の黒字であったが。

 やはりサブプライムローン問題に絡む損失が200億円超に膨らんだことが主たる要因であろう。このサブプライム関連損失では既に07年9月中間決算で16億円を計上。その後も証券化商品の損失が拡大する上に、株式相場の下落で保有株式からも損失が発生し上記赤字になってしまった。
 これにより本年夏以降に東証1部上場を目指していたが予定通りに上場できるか影響が出そうである。

posted by サブプライム at 18:10| サブプライムローンによる損失額 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月01日

長期金利が1.8%台、サブプライム前の水準に戻りましたが

 米国の金融不安が最悪期を脱したとの思惑からか、長期金利がサブプライムローン問題が表面化する以前の水準、すなわち07年8月上旬の水準まで戻してきた。

 これは5月29日の新発十年物国債利回りが約10ヶ月ぶりに1.8%台に上昇したもの。
 一方、28日の米国市場4月の耐久財受注が予想以上に大きかったことから景気悪化懸念が後退し、長期金利は約5ヶ月ぶりに4%台まで回復してきた。
 しかし07年9月でのFRB政策金利は5.25%あったものをそれ以降、2%にまで引き下げていたので、サブプライム危機以前の水準には戻っていない。
 米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げに踏み切るとの観測が浮上、金利先高感が強くなってきた。日本の長期金利は米国の動きに連動している面が強いのでいち早くサブプライム前に戻ったのだろう。
 外為市場では米国の金融不安が後退すると同時にドル高・円安にふれて来て1ドル105円台に上昇。株価も29日には日経平均株価が急反発。
 ただ、原油・食品高で世界的インフレ懸念が台頭し始めており、本格的な経済市況の回復にはまだまだ不透明である。

 
posted by サブプライム at 09:57| サブプライムローン金利 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。